和紙が絵画、古文書などの修復に採用

5/6付の読売新聞朝刊にジョージ・ワシントンの議会の宛てた文書の修復に和紙が使われているという記事を読んだ。以前からルーブル博物館の絵画などにも和紙が使われ、欧州やロシアでも採用されている。和紙といっても原料が3種類あり、それぞれの使い道が違うらしい。

① 楮(こうぞ)・・・繊維が長く柔軟性と強度に優れる。厚さが0.02mmで重量が2g/m2、最近では1.6g/m2まで薄くできている。

② 三椏(みつまた)・・写真材料など繊細な素材に適している。

③ 雁皮(がんぴ)・・・真珠のような光沢をもち、展示資料の外観を重視するものとして使われる。

もちろん、接着剤は、澱粉のりである。これが1000年の耐久性をもつ。一方で、パルプの原料はリグニンで最近石油を使わないフェノール系材料として注目されているが、こちらは黄ばみやすく、和紙には不適でできるだけリグニンを含まない方がよい。

 

資料提供:読売新聞(2025/5/6)1面

2025年05月07日