新幹線の現場と指揮系統のずれ

新幹線の台車亀裂の重大なインシデントで、現場の保守係がきちんと点検しようと提案したのに対して、指揮系統ではきちんとした運用を優先してそのまま走らせた。このずれはなんだろう。そういえば、東日本大震災の際に東電の原発事故で、現場が直ちに原子炉に注水した方がよいと進言し、指揮系統がまったをかけ、あげくに当時の首相が両者をかき回した。このずれと似ている。最終的に誰が瞬時に判断すべきか?

一方、逆のケースもある。大企業のデータ偽装問題である。現場では、JIS規格は守っているものの、顧客がもっと高品質なレベルを求めるために、試作ではいいものがつくれるものの、製造上安定した製品ができないために、偽装データとなってしまう。この場合、指揮系統(経営者)は何も知らない。ただ、売上高の数字が伸びていることだけを考えている。何故、伸びているのか、あるいは安定して注文が来ているのかを分析していない。それぞれにずれがある。設備投資する場合は、何段階も稟議を廻して慎重に検討するのに、製品品質に関しては現場に任せっぱなしなのは、どうしてか。昔、ソニーやパナソニック等の経営者は、「ものづくり」の叩き上げで、現場によく顔を出していたことに関係ないのか。

 

2017年12月29日